【週間FX相場予想レポート】トランプ政権に振り回される期間が続く相場展開(2017/01/30~)
1月30日~2月3日週のドル/円相場は、レンジ相場からの買。112円―118円の間で推移するでしょう。
長期チャートから順に分析していきます。
月足チャートは買。一目均衡表の雲が支えて赤三兵が出現しています。このままいくと今月は陰線となるところですが、仮に残り2日間で上昇すれば長い下ヒゲとなります。そうなった場合、買トレンドの持続を示唆します。
【月足チャート(ボリンジャーバンド3σ・一目均衡表)・RSI・MACD】
週足チャートは踊り場。上昇トレンドの中で、調整局面として売と買が拮抗しているものの、買の勢力のほうが若干優勢といったところです。2週連続で112円を試すものの、一目均衡表の雲に阻まれ長い下ヒゲの陽線を描いています。
【週足チャート(ボリンジャーバンド3σ・一目均衡表)・RSI・MACD】
平均足はまだ下降トレンドを示していますが、下ヒゲつきの小陰線。ここから転換もありえます。
日足はレンジ相場の様相。先週初めの下落で、一目均衡表の雲の中に突入し、まだ抜けることができていません。このまま雲の中にとどまるか、超えて上昇トレンドへ回帰するか。節目の115円を試す展開となっています。
【日足チャート(ボリンジャーバンド3σ・一目均衡表)・RSI・MACD】
先週末終値は115円03銭。1月11日に年初来安値の115円06銭を更新してから、下降トレンドまたはレンジ相場となっていました。112円50銭が節目となっており、支えています(下のピンクの破線)。一方、上のレンジは11日以降の高値である115円60銭(真ん中のピンクの破線)が抵抗になっています。結果として、この2本の線に挟まれたレンジ相場かつボックス相場となりました。
上のレンジである115円60銭を超えれば、ダブルボトムになり、そのまま上昇し続ける可能性が高いです。セオリーとしてはW字の高さと同じ分だけ動きますので、ターゲットは118円ミドル。ちょうど2016年2月以降の高値が118円66銭ですので、ほぼ一致します。ここは重要な節目となり、超えるようであれば上昇トレンドがさらに強固なものになります。
4時間足チャートに、黄色のトレンドラインを引きました。すでに超えているため、下降トレンドの状況にはないとみていいでしょう。問題は、レンジ相場なのか上昇トレンドなのかというところです。先週末(1月27日)時点ではまだ日足チャートでみたダブルボトムおよびボックス相場のポイントを超えられていないので、レンジ相場のままだといえます。
【4時間足チャート(ボリンジャーバンド3σ・一目均衡表)・RSI・MACD】
最期に1時間足チャートです。黄色いラインは先ほどの4時間足チャートに引いたトレンドラインです。赤い丸で囲った部分が、チャートパターンの1つであるダイヤモンドを描いていますが、これもまだどちらに抜けるかわかりません。上方に抜ければ、そのまま115円60銭付近を超えて中期の上昇トレンドとなりえます。
【1時間足チャート(ボリンジャーバンド3σ・一目均衡表)・RSI・MACD】
ファンダメンタル面では、先週はトランプ大統領の発言に翻弄されていました。しかし、通貨安を目指す旨の発言をしていたにもかかわらず大幅な下落が起きないのは、それだけ金利上昇や財政出動・減税などへの期待が大きいのでしょう。
今週はFOMC政策金利、全米雇用統計を含む各種経済指標の発表、と多くのイベントを控えています。そのことから考えてもレンジ相場を維持することは考えにくいです。
トレードスタイル別に作戦提案は次のとおりです。
・長期(数ヶ月~数年)トレード
長期トレンドは引き続き買です。短期でもほぼ底を打ったとみてもいいでしょう。慎重に考えるなら、115円台後半に入ってから、もっと慎重にすれば118円台後半に入ってから買えばより確実に上昇トレンドの始まりをつかむことができます。
・中短期(数日~数週間)、スイングトレード(数日~1週間程度)
115円台後半に入れば買。ターゲットは118円台半ばです。115円を割ることでレンジ相場が続くようなら、様子をみたほうがいいでしょう。
・デイトレード、スキャルピング(数分~数時間)
短期がレンジ相場のため、超短期では方向感が出やすいと思います。先ほどの115円60銭など節目に注意しながら、なるべく押し目買を狙っていくといいでしょう。